Medical Circulator
医療の「流れ」を変える・整える
数値流体力学(Computational Fluid Dynamics;CFD ※)活用による
世界初の血流制御技術で、子どもの心臓手術の「血栓トラブル死」ゼロを目指す
※CFD:液体や気体の流れを可視化するシミュレーション技術
原発(廃炉)・航空宇宙等の領域で近年急伸
Confidential Infomation
私たちのチーム
■ エンジニアリング×マーケティングのシナジーで福島に医療関係者とメーカーを集結させます
■ 突き抜けた医工連携で浜通りの産業を推進するとともに、現地の医療体制充実に貢献します
マーケター
香西杏子(Kyoko Kouzai)
エンジニア
高山能成(Yoshishige Takayama)
「福島復興グランプリ以前、震災時からの取材経験を活かし国内外の医療関係者と福島をつなぎます。」
「CFD/工学の専門性を活かして医師・メーカー
と連携、浜通りの開発/技術構築を加速します」
・国内屈指のCFDエンジニアと設計開発者のひとり二役
・心臓病の子を持ち、自身の知見を医療活用するため行動
・医療メディア編集長・事業開発20年の編集者
・「安定した地域医療の構築」がライフワーク
早稲田大学第一文学部卒。在学中より企画編集に携わる。
年間数百人の医療者と接点を持ちながら国内シェア90%超の書籍編集など実績を積む。
医療課題解決に向けた取組として地域づくりにかかるイベントや国内外の大手製薬企業のプロマネ・コンサルなど経験。
2004 国内初の在宅医学会テキスト編集
2017 国内90%超の国内初・在宅薬学テキスト編集
2019 2万部発行・薬学専門の紙×ウェブメディアの創刊・編集長
2022 経産省主催 福島復興★グランプリ
テクノロジー部門グランプリ受賞(添付資料2)
2024 MedTech、デジヘルなどへの貢献を表彰する世界的アワード「Made with Patients Awards」ファイナリスト・特別賞受賞
(添付資料3)
筑波大学大学院卒。(株)デンソーを経てSIEMENS→起業。
計算力学技術者1級(熱流体分野)/11年間のCFD経験。
流体シミュレーション技術と設計経験を活かし、メーカーとの製品開発で様々な成果を挙げる。デンソーでは設計者との共同研究が社内研究会の優秀発表に選出。シーメンスでは社内賞3件。
2022年から医師と協働し、米国最高峰の心臓血管外科姉妹誌に複数論文掲載。(添付資料1)
2023 弘前大学と子どもの心臓病に関する共同研究開始
2024.5 大熊インキュベーションセンター入居
2024.6. 同センターで登記予定
企画背景‐子どもの心臓病をめぐる医療状況
■ 100人に1人生まれつきある心臓病。4人に1人が手術となり、7人に1人が手術しても亡くなる
■ 手術時、特に命にかかわるとき行われる「BTシャント術」は難易度が高い
■ 術後死亡は2020年で新生児5.9%、乳児2.3%。手術は成功したのに退院前日亡くなるケースも。
BTシャント術後の主な死亡要因の一つに血栓トラブルがある。
血栓生成・塞栓の原因解明と、予防・対応に苦慮が続いてきた。
術後の血流調整は困難で様々な合併症・死亡が少なくなく、世界共通の課題である。
①子どもの心臓病をめぐる医療不安
小児医療、特に小児外科の医師不足は深刻。少子化も相まって医療体制は縮小傾向にある。
手術が必要な心疾患の子は、福島県内で医療が受けられず宮城県などに送られているのが現状。
②心臓病治療におけるCFDへの期待
心疾患を含む循環器疾患は、日本はじめ多くの国でがんに次いで死亡率が高いが、定量的に評価する方法がなく従来は医師が知識と経験から来る属人的な診療に委ねられることが多い。
CFDは定量評価の確立に活用できる手段として注目されており、手術成績の向上が期待される。
参考:子どもの医療体制の課題とCFDへの期待
出典:国立成育医療研究センター
https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/naika/operation/bts.html
課題-血栓トラブル原因が未解明
■ 術後死亡ゼロに向けた課題として、血栓の生成や塞栓といったトラブルの原因が未解明なことがある
■ 血栓の生成・塞栓の物理的機序「血流停滞」を可視化できれば原因解明につながることに着目
■ 原因が分かれば薬物療法・術式改善・製品開発など多様な予防や対応策に活用できる
従来の解明にあたっての阻害要因
可視化手法の限界
小児の心臓病では手法ごとの下記の弱点がより目立つ
心臓病のなかでも子どもの領域の難しさ
個別多様性が大きくデータに基づく予測対応がしづらい
※ CFD活用における
医工連携の限界経験
臨床の観点で効果が不十分だった
※ CFD活用における
高額費用と専門性
高額な費用に見合う費用対効果が見出しづらかった
CTA(求められる行動)
空間分解能に優れ、個別性に合わせた非侵襲的なシミュレーション手法確立
課題発見と仮説検証からの協働
費用抑制・費用に見合う効果創出
CFDエンジニアと医師との専門性の高い協働による血流停滞の可視化(詳細次項)
ソリューション-CFD活用による血流制御技術確立
■ 医師との共同研究で血流の流路形状をCFDで可視化し、血流制御技術を確立する
弘前大学心臓血管外科との共同研究
・BTシャント術の中でも死亡率が高いクリップ使用術に着目
・血流の停滞度から血栓生成リスク箇所の可視化。
・青色:流れが停滞=血栓生成リスク
3Dモデル
クリップ部位
血流の速度を可視化
【従来の他手法に対するCFDの優位性】
― 従来の手法が持つ課題を凌駕し、「微小」血管も「3D」で可視化
―「試せない」生体に対してのシミュレーションが簡便に非侵襲的にできる
― 高額だったソフトウェアは、近年クラウド上で計算可能となり低価格化
【CFDを使用する他社に対する優位性】
ー 信頼関係を構築している医師との協働で、競合に比べスタート時点から解像度が高い
- 高山の専門性高いCFD技術力と事業化に向けた医療への理解力
― 香西の医療課題発掘力と医療者とメーカーを「福島に集める」事業推進力
・血流の停滞がない流路形状を探査
・「世界初」制御技術確立
・手術成績向上に寄与するの術式改善、クリップ、バンド、人工血管等のデバイス開発
※特許申請予定。
”高山さんは臨床課題を深く洞察し、専門に基づいた最適な提案と伴走でしっかり結果を出してくれます。医療業界の希望の星です”
(共同研究者 同大学講師 小渡先生)
サービス内容-CFDを活かした開発支援/手術支援
①メーカーの製品開発支援:流体シミュレーションにより性能向上が見込める改善案を提供
②病院/研究機関の手術検討支援:流体シミュレーションにより患者QOL改善が見込める改善案を提供
→継続的な関係を結ぶ準委任契約料or単発の請負契約料から得られた収益で本事業を推進
対 象 | サービス内容 | 対象者がサービスの提供を受けるメリット |
メーカー | 効率的で低コストな製品開発支援 | 試作レスによる ①製品開発のスピードアップ ②試作コスト削減 |
病院/研究機関 | 手術の術式シミュレーション・術式改善の支援 | 生体を対象とするものはそもそも試せない →CFDを活用すること自体に大きな意義がある |
Medical CirculatorはDENSOとSIEMENSで培った最先端の流体シミュレーション技術・経験を保有。
ヒアリングと試し計算を基に「顧客が本当に必要な」評価指標を提供し、顧客信頼を獲得。
解析依頼
ヒアリング
(評価指標の
議論)
試計算
結果確認
本計算
名医=質問力の高さ
(エンジニアも同じ)
結果処理
報告
事業の体制とパートナーシップ
■福島のステークホルダーを巻き込み、CFDの収益拡大と血流制御技術の確立を並行して進める
■マーケティング・メディア事業として、医療におけるニーズ発掘、医療と他業界とのハブ機能提供、社会へ向けた取組の発信・啓発も実施していく
福島県の
試作メーカー
関連学会
※2024.4~
複数回打ち合わせ
・知財戦略支援
・試作メーカー紹介
病院・研究機関
Medical Circulator
継続出展
メーカー
(福島県外も含む)
サービス提供
法人拠点
・メーカー&病院との連携支援
・模擬手術会場の提供 など
※2024.4 打ち合わせ済
医療機器開発アドバイザー
※2024.4~ 複数回打ち合わせ
FTC採択期間中に福島で実施する予定一覧
相双機構(弁理士、試作メーカー紹介)、ふくしま医療機器開発支援センター(展示会参加、将来的には医師を呼び模擬手術やセミナー開催)と連携。今期は製品開発を視野に入れたアウトプットを構築
実施項目 | 依頼先 | 得られる成果 |
プロジェクトチーム運営 | 医師・Redge | 製品開発を視野に入れたアウトカム/特許&マーケ戦略 |
血流停滞を防ぐ流路形状探査 | - | 血流停滞を防ぐ流路形状案 |
特許申請 | 福島県の弁理士 | 特許出願の実績/特許(取得時) |
人工血管を用いたサンプル作成 | 医師 | ヒアリング時の試作イメージ共有 |
学会/模擬手術でのヒアリング ※複数回を想定 | 医師ら | 手術改善に向けた方向性決定 1,術式改善 2.製品開発 |
試作品作成(ヒアリング次第) | 福島県のメーカー | 試作品 |
スケジュール
今回のFTCのプロジェクトを通した医療者やメーカとの出会い・連携をきっかけにして、
①様々な医療機器開発・手術改善のプロジェクトが福島で企画・実行される
②福島に生まれた心疾患を持つ子どもたちも、福島で治療を受けられる
私達はそんな未来を目指して動きます。ご支援のほど、よろしくお願いいたします。
R6.7‐9月
FTC報告会(2025.1)
2024
2025
2026
2027
CFD活用による血流制御技術確立
今期は製品開発を視野に入れたアウトプット構築
R6.10‐12月
手術成績向上に寄与する術式改善/製品開発の本格検討
メディカルクリエーションふくしま出展
医療におけるニーズ発掘・医療と他業界とのハブ機能提供
社会へ向けた取組の発信/啓発
R7.1月中旬
国内外の医療者が来福して手術訓練/セミナー開催
(努力目標)
R7.2月以降
FTC アクセラレーションプログラムの
参加を視野に入れて活動